8月22日(中国上海)、国際色豊かなインシュアテック会社であるケアボイスは、千万ドル規模のAラウンド出資を受けたと発表しました。上海に本拠地を置く投資会社ルンパートナーズグループ(LUN Partners Group)とイギリスの匿名投資ファンドがリードインベスターとして投資を行い、南米のDNA Capital社、既存株主であるSOSV中国アクセレレーター及びArtesian Capital社等も、本ラウンドの出資に参加しました。
医療保険市場が高成長を遂げる中国で、より優れた、より効果的なデジタルソリューションで健康を管理するニーズが確実に高まっております。
ケアボイスのキープロダクトは、消費者ニーズに基づき、ヘルスケアと保険利用のプロセスをデジタル化したデータ駆動型モバイル端末ベースのSaaSソリューションです。当該ソリューションは、中国と香港において平安保険(中国大手保険会社)やアクサ保険(フランス大手保険会社)を含む15社の(中国)国内及び外資の保険会社に採用され、保険販売、顧客維持及びコスト管理などにおいて効果を上げています。
また、ケアボイスは、自社の最新開発成果であるCareVoiceOSTMを先日発表しました。CareVoiceOSTMは、保険会社に特化した初のヘルスケア「オペレーティングシステム」です。当該プラットフォームは、エンドツーエンドの技術ソリューションを提供し、保険会社はこのシステムを利用して、消費者のニーズに合わせ、より競争力のあるテーラーメイド保険プランを設計できると同時に、医療サービスのエコシステムを構築することができます。
「今回の資金調達に成功した事で、医療保険のデジタル化と顧客中心主義を推進するアジアのリーディングインシュアテック企業になるというケアボイスのビジョンの実現を大きく前進させる事ができると信じています。我々の革新的なCareVoiceOSTMプラットフォームをもって、既存市場の提携保険会社数を増加させると共に、海外新規市場にも進出し、数百万人の保険加入者に今までなかったユーザー体験を提供する事になるでしょう。この度、我々のビジョンに共感し、資本並びにその他リソースで支援してくれた出資者に巡り合えた事はとても幸運です。」ケアボイスの創業者並びにCEOであるSebastien Gaudin氏はこう語りました。
本ラウンドの出資を受けた後、ケアボイスは、一年以内に従業員数を現在の3倍に拡大し、次の3つの主要な目標の達成を目指しています。
- 研究開発を強化し、CareVoiceOSのエンドツエンドデジタルヘルスケアプラットフォームを継続的にアップグレードするとともに、先端ヘルスケアテクノロジー及インシュアテックの技術と関連サービスの統合に注力
- 営業チームとカスタマーサクセスチームを増員するとともに、国際業務の開拓に注力
- 保険会社と連携して新保険商品の開発を推進し、病気予防や健康管理など保険加入者の日常行動に基づく10種類の新しい医療保険商品の販売を加速させる
「保険業界のデジタル化やサービスイノベーションは益々進み、インシュアテックの新しいユニコーン企業の誕生もそう遠くないだろう。」ルンパートナーズグループ(LUN Partners Group)代表取締役の李沛倫氏はこう述べています。李氏は続けて「ケアボイス社は設立以来、保険業界のデジタル化とサービスイノベーションを進めてきており、当社の事業本拠地である中華圏での活躍に期待をしています。我々はケアボイスがこれまでに培った技術とソリューションは海外でも高い需要があると確信しており、当社は、ケアボイスの国際化戦略、今後日本、東南アジアなどの地域での海外展開を積極的に支援していきます。」と語りました。
DNA CapitalパートナーのLuiz Henrique Noronha氏は以下のように述べています。「我々はこの医療保険分野で多くの企業に投資してきましたが、ケアボイスのビジネスモデルはこれらの医療保険会社の課題を解決できるソリューションであります。また、我々はケアボイスの持続的な革新能力を信じており、特に最近発表されたCareVoiceOSプラットフォームは、競争力が高く、カスタマイズ化した保険商品の開発に役立つと確信しております。」
そのほか、シリーズAラウンドの一環として、ケアボイスはベンチャー企業の創業者及び従業員のニーズに特化した医療保険業務、「スタートアップケア」(StartupCare)の独立法人化を決定しました。中国大陸での業務を拡大し、香港への展開も計画しております。